借用書と消費貸借契約書の違い

借用書と消費貸借契約書の違い

借用書と消費貸借契約書は、どちらもお金を借りる際に関連する書類ですが、内容や法的な性質においていくつかの違いがあります。以下にそれぞれの特徴と違いを詳しく説明します。

借用書とは

借用書は、お金を借りたことを証明するための書類です。

個人間での貸し借りの場合によく使用されます。借用書の内容には、借りた金額、貸主と借主の名前、返済期限、返済方法などが記載されます。

特徴

  • 簡易な書類
    法的に重要な契約書というよりも、借金の証拠としての役割を果たします。
  • 口約束でも有効
    形式が簡単であるため、口頭での約束でも書面にすることで証拠力が高まります。
  • 内容が自由
    借用書には契約書のように細かいルールが定められているわけではなく、自由に内容を決めることができます。
  • 法的拘束力がある
    返済の義務が生じますが、契約書に比べるとその規模や内容が簡素です。

 

消費貸借契約書とは

消費貸借契約書は、消費貸借契約(借金契約)の内容を正式に書面にした契約書です。

この契約は、お金や物品の貸し借りに関して明確に規定された内容を記載します。消費貸借契約は、商取引や正式な融資契約において使われることが多く、特に金利や返済条件などが明確に記載されます。

特徴

  • 正式な契約
    法的に有効な契約として、細かい条件が書かれており、借りた金額や利率、返済期限、担保などが詳しく記載されます。
  • 契約内容が具体的
    返済の方法や期限、金利、返済遅延のペナルティなど、契約の詳細が明確に記載されます。
  • 法律的な効力
    消費貸借契約書は、借用書よりも法的効力が強く、内容に基づいて契約違反があった場合に法的手続きを行いやすくなります。
  • 商取引や融資契約で使用されることが多い
    借用書が一般的な個人間の貸し借りで使われるのに対し、消費貸借契約書は法人間や金融機関との契約で使われることが多いです。

 

主な違い

以下は、借用書と消費貸借契約書の主な違いです。

  • 法的な正式性
    双方とも法的な拘束力はある為、個人間の借用書だから借りているものを返さなくても良いとはなりません。
  • 内容の詳細さ
    借用書は基本的な貸借内容(金額、返済方法、期限)を簡潔に記載することが多い。
    消費貸借契約書は金利、返済計画、担保、違約金など、契約条件が詳細に記載されます。
  • 使用される場面
    借用書は一般的に個人間の金銭貸借で使われることが多い。
    消費貸借契約書は、金融機関からの融資や法人間での貸し借りなど、より正式な取引に使用されます。

 

まとめ

借用書は、基本的にはお金を借りたという事実を証明するための簡易な書類であり、個人間の貸し借りなどでよく利用されます。
消費貸借契約書は、金銭の貸し借りに関する詳細な条件が記載された正式な契約書であり、商取引や金融取引において使用されます。

どちらの書類も法的効力を持ちますが、消費貸借契約書の方がより詳細で強い法的拘束力を持つと言えるでしょう。

 

 

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